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人材育成プログラム

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平成19年2月28日
改正 平成23年12月28日
独立行政法人国際農林水産業研究センター

1.人材育成プログラム改正の背景

  • 独立行政法人国際農林水産業研究センター(以下、「JIRCAS」という。)は、農林水産技術会議が平成18年3月に策定した「農林水産研究における人材育成プログラム」を受けて、平成19年2月、「人材育成プログラム」を策定した。このプログラムにより、研究部門、管理・支援部門のそれぞれにおいて、ステージに応じて、コミュニケーション能力の向上や海外の状況把握能力の向上など業務遂行に必要な能力の向上を図ってきた。
  • このような中で、国際的な競争条件の変化、急速な少子高齢化の進展等の経済社会情勢の変化に対応して、研究開発能力の強化及び研究開発等の効率的推進を図るため、「研究開発システムの改革の推進等による研究開発能力の強化及び研究開発等の効率的推進等に関する法律」(平成20年法律第63号)が制定され、これを受けて、農林水産技術会議は、平成23年4月に、「農林水産研究における人材育成プログラム」を見直し、農林水産試験研究独立行政法人における人材育成方策として、研究部門における人材については、若手・女性研究者等の一層の能力活用、国際的なリーダーシップが発揮できる人材の育成、研究管理・支援部門における人材については、研究マネジメントに優れた研究管理者の育成、知的財産、広報等に係る人材の育成等の強化が必要であるとしている。
  • また、JIRCASは第3期中期計画(平成23年度〜平成27年度)では、「資源環境管理」、「食料安定生産」、「農村活性化」を重点研究分野として位置づけ、研究プログラムによる新たな研究体制を構築した。
  • このような背景を踏まえ、JIRCASでは「人材育成プログラム」を改正し、農林水産技術会議による「農林水産研究における人材育成プログラム」に示された若手・女性研究者等の活用、広報・情報管理等に係る人材の育成を反映するとともに、新たな研究プログラム体制に対応することとした。

2.基本方針

  • JIRCASは、農業・林業・水産業に関する自然科学・社会科学のほとんどの研究分野を守備範囲とすることと、熱帯、亜熱帯及び開発途上の地域に資する研究を実施することの2点に、国内の他の法人と異なる大きな特徴を有している。また、研究対象地域の農林水産業問題の解決のために、ほとんどの研究プロジェクトを、国際研究機関、あるいは対象国の教育・研究機関との、国際共同研究として実施していることも大きな特徴である。
  • このような組織を効率的に運営し、実効ある研究成果を着実に生産していくことがJIRCAS の使命である。この実現のためには、状況に応じた自在なコミュニケーション能力と的確な国際情勢認識と異文化理解力を有し、従事する研究業務、研究支援業務、経営管理・組織運営業務のそれぞれに能力を発揮できる人材が必要である。
  • 必要とされる人材の確保のために、他研究法人、大学法人等との人事交流、多様な採用形態、再雇用の活用など多様な手段を駆使していく。その際、女性、外国国籍保有者の登用にも留意する。
  • 開発途上地域の農林水産業の向上のために研究開発された成果を、広く国民に理解してもらうことが求められている。このため、国民と専門家を橋渡しするコミュニケータの確保も必要である。
  • JIRCAS職員の能力育成は、職員個々人が取り組むべき能力開発の必要性と方向性を自覚し、自発的に能力開発を進めること、また組織としては、職員一人ひとりに期待する方向性を示し、職員の自発的取り組みを支援する機能を整備することを基本とする。
  • このような方針を具体化するために、採用後の然るべき時期(必要な者には複数回)に、適性などについての客観的把握を踏まえて、職員個々人が作成した自己進路設計をもとに管理者との面談により、能力開発方法、進路設計を概定していくこととする。

3.研究部門の人材育成

  • JIRCASは、多岐にわたる研究分野を擁しており、海外における研究活動には、分野融合的な取り組みが必要であることが多い。したがって、研究者は、専門分野の研究能力についての研鑽に加えて、他分野との研究連携も常に視野に入れておく必要がある。
  • JIRCASは、国際共同研究を実施する研究機関であるので、研究者が専門分野の基礎的研究能力を有することを前提条件としている。したがって研究部門の人材の確保は、原則として、学位取得者の採用により行うこととする。なお、在籍職員のうち学位未取得者に対しては、取得に向けた指導を行う。
  • JIRCASの研究業務は、海外で実施することが多く、異文化社会での生活と海外研究への適応性を判断する必要がある。また、国際研究を通じた世界への貢献という業務の特殊性を採用者に理解させる必要がある。このようなことから、研究者の採用については、一定期間の業務従事の後、本人および管理者とも業務継続の見直しの機会を設けるために、原則として任期を付すこととする。
  • 任期付き採用者に対しては、任期中に当該業務に集中できる環境、及び国際貢献への理解を深める環境を整備する。任期終了前に職員の意向を聴取し、JIRCASにおいて当該業務継続の必要がある場合には、公正な審査を行うこととする。その結果雇用が決定した者には、本プログラムに従って育成を行う。
  • 若手研究者に対しては、国際共同研究への参加、競争的研究資金への応募の奨励、研究集会への参加の機会の拡大、海外派遣の支援、アウトリーチ活動の促進など、活躍の機会を付与する。
    優れた女性研究者の能力を活用するため、研究者の採用等について、女性研究者の割合の向上などを目指す。また、出産、育児等を考慮した業績評価の実施及びライフステージごとの研究環境の整備を促進する。
  • 研究部門の人材育成の目標は、「他分野の研究者、海外の研究者とのコミュニケーション能力の向上」、「研究を着実かつ創造的に推進する能力の向上」であり、それに向けた個々人の能力開発のために、国際機関への派遣、行政部局での研修も含めた各種派遣や研修等を行う。
  • JIRCASは、限られた研究勢力で効率的に成果を達成するために、プログラム−プロジェクト方式を採用している。プロジェクト研究において、チームとして一つの目的に向かった研究に取り組むこと、また、海外において優秀な研究者と共同研究を行うことは、研究職員、特に若手研究者にとって業務を通じた訓練(OJT)となる。このOJTを充実させるために、国内からのサポート、プログラム−プロジェクト内及び領域内での指導体制を強化する。
  • 一般に、研究活動は「ニーズあるいは要請の把握」、「計画策定」、「研究実施」、「成果とりまとめ」、「成果の公表・広報(国民への還元)」の流れでひとまとまりになっている。研究者としての経歴の中で、上記五つのステージに的確に対応できる能力を構築する必要がある。さらに、研究経費の管理、チームの運営等の能力を身につけることにより、研究マネジメント、あるいは経営管理・組織運営につながる能力開発を推進することが重要である。

4.研究管理・支援部門の人材育成

 [研究管理部門]

  • 部長、プログラムディレクター、領域長等管理職:
    - 管理職は、研究活動の戦略的方向付け、研究資源配分、人員配置等の、経営管理・組織運営に関する高度な判断を伴う業務を行う。
    - 管理職への登用を想定される者については、研究マネジメント業務、企画管理業務、情報広報業務、研究支援業務、あるいは行政部局や国際機関等外部組織等、個人の適性に合ったキャリアを経験させる。
    - このような多様なキャリアを経て、幅広い知見、情勢把握力、及び的確な判断力を獲得し、部下の指導、統率に優れた者を管理職に登用する。
  • 企画管理業務:
    - JIRCASの国際共同研究戦略に基づく研究活動の企画立案、行政部局や国際機関との連携調整、国際共同研究機関との文書取り交わし、研究課題評価、個人業績評価、知的財産権の戦略的獲得・維持、研究成果の活用、外部資金の獲得等重要かつ多岐にわたる業務である。
    - この業務には研究業務の経験の上に更に幅広い知識、コミュニケーション能力が必要とされる。あるいは、財務や知財についての専門的知識が必要となる場合もある。
    - 本業務は、JIRCASの置かれている客観的立場・組織運営に対する理解を深める上で有効であり、様々なOJTの効果が期待されることから、多くの主任研究員クラスの研究職員及び一般職員に従事する機会を与える。
    - 本業務は、JIRCAS の置かれている客観的立場・組織運営に対する理解を深める上で有効であり、様々なOJT の効果が期待されることから、多くの主任研究員クラスの研究職員及び一般職員に従事する機会を与える。
  • 情報広報業務:
    - JIRCASの活動と研究成果を広報すべき対象は、我が国国民から国際機関、共同研究機関、ひいては発展途上地域の国民である。必要な相手に必要なときに必要な情報を的確に伝達するという広報活動自体が、JIRCASのミッションでもある。
    - 広報業務の手段としては、ホームページ、刊行物、シンポジウム・ワークショップ等の開催等を中心とするが、更に相手側との双方向コミュニケーションの強化を図る。
    - 本業務を担う人材には、企画管理業務の場合と同様の趣旨から研究職員、一般職員の従事を想定する。また、インタープリタ機能、コミュニケータ機能の充実のため、情報発信能力や幅広い経験と知識を有する人材を広く登用する。
    - 情報管理を担う人材については、LANシステムの管理・運営、研究情報の提供、データベースの構築・管理など高度の専門的知識を要する業務に対応できる人材を確保し、研修などを活用しながら最新の専門的知識の向上に努める。

 [研究支援部門]

  • 研究支援業務:
    - 研究活動を円滑にし、組織運営を確実に推進するためには、庶務、財務、知財、監査、並びに海外で研究のための諸手続及び海外危険情報の収集等に関する業務は重要である。また、海外出張者も含むJIRCAS内の情報伝達・管理システムの維持向上に関する業務も重要である。
    - これらの業務の運営には厳しい効率化が求められるため、職員は、最小のコストで最大のサービスを提供できるよう、従来の方法にとらわれることなく常に問題意識を持って業務の改善に努める姿勢が重要である。
    - また、これらの業務に従事する職員には、自己進路設計に基づき、財務関係、情報関係の各種研修への参加によるキャリアアップを図らせる。
  • 技術支援業務:
    -「技術専門職員の将来方向に関する実行計画(平成18年6月策定)」に基づき、技術専門職員の担う業務をコア業務において重点化し質的向上を図るとともに、技術長等のマネジメント能力を高め、外注化並びに再雇用者の活用のための業務指導能力を向上させるため、研修内容を充実強化する。

5.人材育成のための条件の整備

  • 運営費交付金の厳しい効率化が求められる中、人材育成に必要とされる外部研修、適性診断調査等の経費を、計画的に予算化し、合理的運用を図る。
  • 進路に関する面談(ヒアリング)時に、職員および管理者双方が納得できる進路設計を行えるように、キャリアパスプログラムの内容を充実する。また、双方がこのようなプログラムの実施に理解を深めるための講習、意見交換の機会を設定する。
  • 研究職員については、業績評価を処遇へ反映させている。一般職員及び技術専門職員については、人事評価制度による評価結果の処遇への反映を始めようとしている。キャリアの向上と処遇とは、密接不可分の関係であり、今後本プログラムと業績評価システムとの整合性を検討していく。
  • このようなことを通じて、個々の職員の資質に応じた多様な能力の開発、自己啓発を促す職場環境づくり、意欲・能力を活かす適材適所の人事管理を行ってゆく。

付記

  • この取扱いは平成19年2月28日から施行する。
  • この取扱いは平成22年1月26日から施行する。
  • この取扱いは平成23年12月28日から施行する。