タイ農業局の研究開発戦略2011-2015

JIRCASとタイとの共同研究の歴史は、1966年にJIRCASの前身として農林水産技術会議事務局に熱帯農業技術研究業務室が設置されて以来、熱帯農業研究センター(TARC、1970年設立)としての活動を経て今日まで47年に亘っています。

タイにおける共同研究機関は、大学、政府系研究機関、国際研究機関など多岐にわたっていますが、なかでも農業協同組合省(MOAC)の農業局(DOA)との関係は深く、東南アジア連絡拠点もDOAの土壌研究グループ内に置かれています。

タイ国の一人あたり名目GDPは2010年現在で約5,000ドル、一人当たりGNIは約4,000ドルに達してあり、世界銀行の分類では上位中所得国に相当します。JIRCASのタイにおける活動も、これまで行われてきたタイの農業・農村開発に資するための技術開発に加え、地球規模環境問題への対応、南々協力の支援など、新たな協力の形を提案する時期に来ているといえます。

このため、タイにおける新しいJIRCASの活動方針を検討する基本情報として、主要な協力機関であるDOAの研究開発戦略(2011-2015年)を入手し(原文タイ語)、英訳(仮訳)を作成しました。

Executive Summary
Background Dimensions of research strategy
Sub-Strategies 1 (selected plants/commodities only)
Sub-Strategies 2

DOAの研究開発戦略は、

  • 戦略1:農産物の生産拡大と競争力・自給力の強化
  • 戦略2:天然資源の利用管理と持続的な環境管理

の2つで構成されており、戦略1では作物毎の研究戦略を、戦略2では作物横断的な研究に関する戦略をその下に定めています。


戦略1の下に規定されている作物別の研究戦略の例として、サトウキビの研究戦略をみると、育種、土壌・水管理、地域対応、防除、農機の5分野について研究開発目標が設定され、目標達成を判断するための評価指標が示されています。白葉病防除や、エネルギー産業への原料供給を見込んだ品種育成など、現在JIRCASがタイで実施している総合防除プロジェクトや熱帯作物開発プロジェクトで対象としている研究課題が本戦略の中に明記されており、DOAとしても重要度の高い課題であることがわかります。


英訳の作成にあたっては、正確なものとなるよう十分留意するとともに、DOA担当官の確認を得ましたが、訳文は正規のものではなく、タイ語版が正文となることをご承知おきください。